~ ~ 『寅 の 読 書 室 Part Ⅴ-Ⅸ』 ~ ~
 
== 武 士 道 ==

著 者:新渡戸 稲造
訳:岬 龍一郎
発 行 所:PHP研究所
 
 
 
 
第一章 武士道とはなにか
高き身分の者に伴う義務 武士の心に刻み込まれた掟 勇猛果敢なフェア・プレーの精神
第二章 武士道の源はどこにあるか
仏教と神道が武士道に授けたもの 孔子を源泉とする武士道の道徳律
武士道が目指す「知行合一」の思想  
第三章 義─武士道の礎石
義は人の道也 「正義の道理」が私たちに命ずる
第四章 勇─勇気と忍耐
義を見てせざるは勇なきなり (一) 義を見てせざるは勇なきなり (二)
第五章 仁─慈悲の心
「仁」が王者の徳といわれるのは何故か 「武士の情け」とは力ある者の慈悲
武勲を捨て去った強者の物語 「詩人」でもあったサムライたち
第六章 礼─仁・義を型として表す
礼の最高の形態は「愛」である 茶の湯は精神修養の実践方式
泣く人とともに泣き、喜ぶ人とともに喜ぶ
第七章 誠─武士道に二言がない理由
武士の約束に証文はいらない なぜ武士は銭勘定を嫌ったか 嘘は「心の弱さ」である
第八章 命よ─命以上に大切な価値
恥の感覚こそ、純粋な德の土壌 寛容と忍耐による陶冶 一命を棄てる覚悟
第九章 忠義─武士は何のために生きるのか
日本人の「忠義」の独自さ わが子の犠牲をも厭わない忠誠
武士道は個人よりも公を重んじる 諸君への忠誠は「良心の奴隷化」ではない
第十章 武士はどのように教育されたのか
最も重視された「品格」 「富は智恵を妨げる」が武士の信条
教師が授けるのは金銭では計れない
第十一章 克己─ 自分に克つ
大人物は喜怒を色に表さない 日本人の微笑の裏に隠されたもの
克己の理想は心を平静に保つこと
第十二章 切腹と敵討ち─命をかけた義の実践
魂は腹に宿るという思想 切腹は法制度としての一儀式 切腹はどのように行われたか
武士道における生と死の決断 敵討ちにおける正義の平衡感覚
切腹に必要なのは極限までの平静さ
第十三章 刀─武士の魂
魂と武勇の象徴としての刀 日本の刀剣に吹き込まれた霊魂
武士道の究極の理想は平和である
第十四章 武家の女性に求められた理想
家族的かつ勇敢であれ 純潔を守るための懐剣 芸事やしとやかな振舞いの意味
みずからを献身する生涯 武士道が教えた「内助の功」
武士階級における女性の地位 (一) 武士階級における女性の地位 (二)
「五倫の道」により他の魂と結びつく
第十五章 武士道はいかにして「大和魂」となったか
民衆に規範を示した武士道 大衆の娯楽に描かれる気高き武士たち
桜と武士道は「大和魂」の象徴
第十六章 武士道はなお生き続けるか
武士道が営々と築き上げた活力 維新の元勲たちのサムライ精神
「小柄なジャップ」の持つ忍耐力、不屈の精神 武士道が持つ無言の感化力
第十七章 武士道が日本人に遺したもの
武士道は消えゆくのか 日本人の表皮を剥げばサムライが現れる
「武士道に代わるもの」はあるのか
==解  説==
武士道を体系化した唯一の思想書 新渡戸「武士道」に惹かれた理由
新渡戸稲造とは何者か プロテスタンティズムと武士道精神
なぜ「武士道」は書かれたのか 大統領を感動させた“ブシドー”
道徳の神髄「仁・義・礼・智・信」 なぜ「義」は武士道の支柱なのか
汚辱の世なればこそ理想を追求する 武士道は過去の遺物ではない